JWマリオット アブシェロン バクーのアフタヌーンティーで過ごす午後は、ただの“お茶時間”ではありません。
旧ソ連時代の迎賓館から生まれ変わったJWマリオットのティーラウンジで、カスピ海を望む五感の体験が可能です。
この記事では、現地最新メニューや予約方法、口コミもあわせてご紹介します。
Wマリオット アブシェロン バクー アフタヌーンティー体験記|旧迎賓館で味わう五感の午後
午後の光がカスピ海へと滑り落ち、波音が静かに街を包み込む―
―そんな時間に、このホテルは息づいています。
JWマリオットアブシェロンバクー。
名前の奥に眠る“Abşeron”とは、かつてソ連時代に外交官や政財界の要人たちを迎えた迎賓館、「ホテル・アブシェロン」のこと。
その歴史と重層が、今もこの地に染み込んでいます。
建物は解体され、2012年に高層のJWマリオットとして再生。
その姿は、静けさと豪奢さをともに宿す午後の舞台となりました。
そして、その舞台の中心にあるのが“ティーラウンジでのアフタヌーンティー”。
ただの“お茶タイム”ではなく、五感で歴史を味わう体験として、いま注目を集めています。
旧迎賓館からラグジュアリーへ
バクーのアザドリク広場に面し、背後にカスピ海を望む一等地に佇むJWマリオット。
ホテル・アブシェロンは、1985年にソ連政府によって建てられました。
当時は343室、16階建て、赤煉瓦の重厚な外観で迎賓館として機能しました。
しかし2009年に取り壊され、跡地に誕生したのが237室、23階建てのJWマリオット。
2012年には大統領夫妻も出席する盛大な再開業式が開かれました。
建物には旧ホテルの名も受け継がれ、設計にはカスピ海やアゼルバイジャンの自然、伝統モチーフを織り込むことで、**“歴史と現代の調和”**を体現しています。
五感で感じるティーラウンジの雰囲気
アフタヌーンティーが提供されるThe Tea Loungeは、2階のメザニン階に位置。
浅い柔らかな光が入り、白と淡いパステルで統一されたインテリアは、静寂を纏うようです。
壁には世界各地の茶葉がディスプレイされ、奥に広がるカスピ海の青が時間を止めたように佇みます。
客の服装にはカジュアルなドレスコードが設けられ礼儀を促しながらも、旅行者には居心地の良い装いの緩さも許しています。
予約は公式サイトまたは電話で可能で、特に週末は満席になりがちです。
アフタヌーンティーの内容&料金|メニュー構成と価格
2025年6月現在、The Tea Loungeでは季節ごとのテーマセットが展開されています。
Love & Treats(2025年1/31~2/14)
- ハート型ペストリー、フィンガーサンドイッチ
- ピアノ生演奏(火・木・土 17:00~19:00)
- 65 AZN/人
Pomegranate Afternoon Tea
- ザクロのムース、マカロン、タルトレット
- スパークリングワイン付きアップグレード有(48 AZN~/65 AZNへ)
Tropical Afternoon Tea
- トロピカルティー(ハワイアン)、冷たい&温かいお茶
- 52 AZN~(スパークリング版は69 AZN)
さらに、毎日10:00~23:30にはクラシックな軽食セットや焼き立てスイーツが並び、DilmahやTWGなどのこだわり紅茶とともに提供されています。
多言語レビューから見る本音
TripAdvisorでは「静かな時間と高品質なサービスが心地いい」と高評価され、redditでも「典型的だが十分豪華」と評されています。
Instagram投稿には“full afternoon tea ceremony”との英語投や“насладитесь…с превосходной выпечкой”(焼き菓子と茶の優雅な時間)とロシア語レビュー。
ユーザーは「海を見ながら味わう午後のお茶は、旅行先での贅沢な休息のひととき」「スーツケースから急にクラシックラウンジへ舞台が切り替わる感覚」と絶賛しています。
なぜここが選ばれるのか?
バクー市内にはリッツ・カールトンやフェアモントといった高級ホテルもありますが、JWマリオットは“静けさ”と“歴史性”を兼備することで差別化。
迎賓館としての伝統が残りながら、海と都市の調和が見られるのは、この立地だからこそと評価が高く、特にアフタヌーンティーはその雰囲気と品質が選ばれる理由です。
予約とアクセス
提供時間:12:00~18:00。イベントによっては17:00~19:00もあり
- 予約:公式サイトまたは電話(+994124998888)で可
- ドレスコード:カジュアルエレガント推奨(短パン・ビーチサンダル不可)
- アクセス:アザドリク広場に隣接、空港から車で約30分、タクシーが便利
まとめ:1杯のお茶に込められた時間
JWマリオット アブシェロン バクーのアフタヌーンティーは、単なる“お茶の席”ではありません。
旧迎賓館の記憶が漂う静寂と、モダンなスイーツ、そして海の景色が溶け合う午後は、まるで時間を味わう体験。
ただ静かなティータイム。
けれど、そこには、重層的な歴史とラグジュアリーが、深い余韻として残されています。
あなたの次の旅に、もし“午後に深みを持たせる時間”を加えたいなら──
この空間で、1杯の紅茶と歴史の余韻を、ぜひ味わってみてください。